スーパーフード「玄米粉」をご存知ですか?

日本は小麦の国内需要量の約9割をアメリカやカナダ、オーストラリアからの輸入に頼っているため、世界的な不作や円安などの影響を受けて価格の高騰を招くことも珍しくありません。
輸入した小麦は政府が一括して買い上げ、各企業への売り渡し価格を決定していますので、輸入小麦が値上がりすれば、それに付随するさまざまな商品の物価へと波及していくことになります。
こうした事を踏まえて農林水産省では、数年前から白米を粉にした米粉の利用を推奨しているため、最近では米粉を使用した製品がよく見られるようになってきました。
小麦粉の代わりに米粉を使った製品は、小麦アレルギーで小麦に含まれるグルテンを摂取できない人のためのグルテンフリーにも有効です。
でも実は、米粉よりもずっと身体によくて手軽に食べられるスーパーフードがあることをご存知ですか?
それは「玄米粉」です。玄米が持つ豊富な栄養素をそのまま粉末にした玄米粉の魅力についてご紹介します。

日本はなぜ小麦を輸入に頼っているの?

もともと日本の主食はお米でしたが、戦後パンやパスタなど洋風な食文化の発展とともに小麦の使用量もどんどん増えてきました。

現在、国内需要量の輸入分以外の残り約1割の小麦は北海道や九州などで作られているのですが、パンなどに使われるグルテン含有量が多い強力粉の素である硬質小麦はほとんど作られていません。
なぜなら、高温多湿な日本は冷涼な土地を好む硬質小麦の栽培に向いていないからです。その上、広大な土地で大規模な作り方をしないと価格的に見合わないという作り手側の理由もあるようです。
そこで、アメリカやカナダのような大規模農業者の手によって大量に作られた小麦を輸入しているのです。
日本国内で栽培が可能な硬質小麦の品種改良が急がれていますが、本格的に栽培できるようになるのは、かなり先になると予想されていますから、当面は輸入小麦に頼る状態が続きそうです。

グルテンフリーやダイエットに最適なのは米粉じゃない⁈

小麦粉の代わりに米粉を推奨する動きも含め、流行に敏感な女性たちの間ではグルテンフリーや糖質制限ダイエットを行う人が増えているようですが、小麦粉を使ったパンよりも米粉を使ったパンの方がカロリーや糖質が低いと思っている人も多いようです。
実は、通常の食パンと米粉を使ったパンのそれぞれ100gあたりのカロリーは、食パンが260kcal、米粉パンは255kcalなので、米粉パンの方が若干少ない程度なのです。
そして含まれている糖質の量は、食パンが44.3gに対して米粉パンは50.4gと、米粉パンの方が多いという結果に…!
米粉パンを食べていたのでは糖質制限ダイエットにならないということが分かります。

そこで、ぜひお勧めしたいのが「玄米粉」です。
下の図は玄米と白米の栄養素の含有量を比較したグラフですが、玄米を100とした場合、白米はほとんどの栄養素が少なく、いびつな形をしています。一方、玄米の方は綺麗な円を描いています。これは、玄米の方がいろいろな栄養素がバランス良く含まれた優れた食品であることを証明しています。つまり、完全な栄養食=スーパーフードという訳です。

さらに意外な事実として、白米と玄米それぞれ100gあたりのカロリーや糖質を調べてみると、白米は358kcalあって糖質は115.7g、玄米は353kcalで糖質は107gとほぼ同じです。
これだけ聞くと『あれ?なんだ、玄米粉もカロリー高いんじゃない』と思う方もいるかもしれませんが、玄米粉をお勧めする決定的な理由は食後の血糖値の上昇を示すGI値に秘密があるのです。

玄米粉は生活習慣病の予防効果も

GI値が高い食品は摂取してから2時間以内に血液中に流れる糖質量が多いということになります。すなわち血糖値が上がるため、糖尿病などの生活習慣病の原因に繋がる恐れがあるとされています。
白米も玄米も100gあたりのカロリーや糖質量はほぼ同じですが、GI値を比較してみると、白米は88、それに対して玄米は55です。70以上は高GI食品、55以下は低GI食品に分類されます。つまり、玄米の方が食後の血糖値の上昇を抑える効果があるということなのです。

『もとは同じお米なのに、なんで白米と玄米でそんなに差があるの?』と不思議に思いませんか?
実はそれは、精米の際に取り除かれてしまった部分にGI値を下げる栄養素が含まれているからです。白米の方が美味しく感じるのは、大事な栄養素を取り除いて食べやすくした胚乳部分の甘みを感じているからなのです。

玄米にはGI値を下げる栄養素だけではなく、ビタミンB群やナイアシン、マグネシウム、カルシウムといったミネラル類や食物繊維が豊富に含まれています。
玄米に含まれるビタミンB1は、糖質からエネルギーを作り出す際に必要な栄養素で、脳や神経系の働きを正常に保つ役割がありますし、ビタミンB2は、糖質、脂質、タンパク質の代謝を助け、エネルギーを産み出す酸化還元酵素の補酵素で、皮膚や粘膜、髪の毛や爪などの細胞を再生する別名「発育のビタミン」と言われています。ビタミンB6は、アミノ酸の代謝を助け、免疫機能の働きを正常化します。
また、ビタミンB群の仲間であるナイアシンも皮膚や粘膜の健康維持や脳神経の正常化に効果がありますし、マグネシウムは、カルシウムと一緒に血管を拡張して血圧を下げる効果があります。
他にも抗酸化作用によるアンチエイジングや美肌効果、整腸作用といったさまざまな効果がありますので、生活習慣病予防だけではなく、グルテンフリーやダイエットにも効果的な食品と言えます。これらの嬉しい栄養素をそのまま粉にしたのが「玄米粉」なんです。

食べにくい玄米も粉なら毎日使いやすい

身体に良いということは分かっているけど、玄米はちょっと…と、ためらっている人に話を聞くと、玄米を毎日の食事に白米と同じように取り入れるためには長時間水に浸すなどの手間がかかる上、白米に比べて硬くボソボソして食感があまり良くないといった意見が聞かれます。
玄米粉はそんな玄米の欠点を払拭することができる食品です。
サラサラの粉末なので、毎日のお料理にさっとかけたり、混ぜたりできてとても便利。ケーキやクッキーなど小麦粉を使うお菓子なら小麦粉を玄米粉に代えることで同じように作ることができます。
また、炒め物などにトロミを付けたりすることもできますので、アイデア次第で毎日の食事に手軽に使うことができます。
特にお勧めしたい使い方は、離乳食や介護食です。咀嚼力が弱く玄米のままでは食べることができない赤ちゃんやお年寄りの食事に栄養満点の玄米粉はぜひ取り入れてほしい食品です。
成長期に必要な栄養素はもちろん、脳の神経や血管の健康維持、免疫機能の正常化にも働く成分も含まれていますので、アンチエイジング効果も期待できます。
また、食物繊維が白米の約6倍含まれていますので、便秘に悩む方にもぜひお勧めしますが、赤ちゃんやお年寄りはお腹に負担をかけることがありますので、注意してお使いください。

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