グルテンフリーはダイエットにならない⁈

最近よく聞かれるグルテンフリー（もしくはノングルテンとも言う）ですが、本来は小麦アレルギーや小麦に含まれるグルテンという成分を摂取できない病気の患者のための食事として開発されたものです。海外セレブや有名スポーツ選手が取り入れていることからダイエットにも効果があるのではないかと思われがちです。
小麦粉を使ったパンはカロリーが高く、小麦粉の代わりに米粉を使って作られたグルテンフリーのパンはカロリーが低い…そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか？
実は100gあたりのカロリーは米粉356 kcal、小麦粉366kcalと、どちらもほぼ同じ。
では、パンに焼きあがった状態ではどうでしょう？
100gあたりのカロリーは、米粉パン255kcal、食パン260kcalと、こちらもほぼ同じです。
グルテンフリーを実行してダイエットに成功したというのは単なる噂で、科学的な根拠は全くないとされています。それまでの食生活を見直したことで、間食などを抑えたことからダイエットできたということなのかもしれません。

米粉よりも玄米粉が良い理由

ではなぜ白米を粉にした米粉ではダイエットにならないのでしょうか？
それは、普段私たちが食べている白米は、大事な栄養素の部分を全部取り去ってしまった状態だからです。もみ殻だけを取り除いた玄米の状態と比べると、ビタミン類やマグネシウムは約5分の1、鉄分やカルシウムなどは約2〜3分の1、食物繊維は約6分の1にまで減ってしまっているのです。

含まれている糖質や脂質自体は小麦粉や白米、玄米ともさほど大きな差はありませんが、白米は糖分や脂質の吸収を抑える効果がある成分まで取り除かれているため、食後の血糖値の上昇率を示すGI値はダントツで玄米が低くなるのです。
ちなみに食パンやフランスパンのGI値は95、白米は88、それに対して玄米は55という値です。グルテンフリーでダイエットを目指すなら、玄米粉が効果的という理由がお分かりいただけると思います。
また、血糖値の上昇を抑える効果があることから糖尿病などの成人病予防にも繋がるとされているのです。
ただ、玄米粉のみでパンを作るのは難しいので、グルテンフリーを目指す場合はパン以外の料理に使用することをお勧めします。

玄米粉なら毎日の食事に手軽にプラスできる

良いことだらけの玄米なのですが、調理に手間がかかることや、やはり白米に比べて食感・食味が良くないという印象があり、残念ながら敬遠される方も多いようです。
また、白米に比べて歯応えが硬く、咀嚼する力が弱い幼児やお年寄りには食べにくいという声もあります。
身体に良いのは分かっているけど、毎日のことだからできるだけ簡単に摂りたい…そのお悩み、玄米粉が解決します！
例えば、水に溶いた玄米粉を仕上げに加えるだけで、いつもの青梗菜炒めがあんかけ風に変身。クリーミーな味わいで、お子様にも喜ばれる味です。

そして、ぜひお勧めしたいのが、玄米粉を使ったお菓子のレシピです。
こちらはその一例、玄米粉を使ったマドレーヌです。

バターや卵、てんさい糖、ハチミツ等の材料をよく混ぜ合わせたところにベーキングパウダーを合わせた玄米粉を入れてさらに混ぜるだけ。とっても簡単なのに外側はサクッと、中はしっとりした素朴な味わいのマドレーヌに仕上がります。お好みでレモンの皮を擦って加えたり、ドライフルーツを加えても美味しくできます。

玄米粉は腸活の強い味方

玄米粉の特徴のひとつに食物繊維の豊富さがあります。若い女性はダイエット志向から食べ物をあまり食べずに便秘を悪化させてしまう人も少なくありません。そんな方にこそ、玄米粉をいつもの食事にプラスして欲しいのです。
整腸作用を促す食物繊維は白米の約6倍もありますから、毎日少しずつでも摂ることで腸内環境を整え、正常な状態に近づけてくれます。しかもビタミンB群の栄養素もたくさん含まれているので、皮膚や粘膜を健康な状態に保つ美肌効果や、デトックス効果、抗酸化作用によるアンチエイジングなど、女性に嬉しいことばかりなんです。
また、腸活以外にも脳や神経系の働きを正常化したり、アミノ酸の代謝を促進し免疫機能の正常化など、お子様からお年寄りまで、あらゆる年代の方にもぜひお勧めしたい優れた食品なのです。

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